Google広告は多くの広告メニューを用意しており、2020年4月には「ファインド広告」が正式リリースされました。
ファインド広告は独自の掲載枠を持ち、ディスプレイ広告のように画像付きの広告を表示できます。
広告戦略でディスプレイ広告を運用していて、新たにファインド広告も活用してみたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
当記事ではファインド広告とは?から、ファインド広告のメリット・デメリット、設定方法・活用方法と注意点までを徹底解説します。
目次
1. ファインド広告とは?
ファインド広告とは、Google広告が提供するフィード形式の広告メニューです。
ファインド広告を利用すると、ユーザー数が多いGoogleのサービスに向けて、ユーザーが興味関心を持てる広告を配信できます。
画像引用元:https://www.blog.google/products/ads/discovery-ads/
以下ではファインド広告の特徴と掲載枠を紹介します。
1-1. 特徴
ファインド広告の特徴を3つに分けて解説します。
- 表示形式
ファインド広告は、基本的に下記の情報を表示します。
・横長もしくはスクエアの画像1枚 ・広告の見出し ・広告の説明文 |
画像と説明文は複数のセットが可能です。
広告表示時には高い成果が期待できる組み合わせが自動的に決定されます。
- 表示の仕組み
ファインド広告で表示される広告は、ユーザーが行った検索・WEBサイト閲覧・動画視聴履歴などのデータに基づいて決まります。
ユーザーにとってパーソナライズ化された広告を配信できることが特徴です。
- 表示端末
ファインド広告は一部掲載枠を除き、基本的にスマートフォン・タブレット向けに表示されます。
1-2. 掲載枠
ファインド広告は、Googleが提供する下記のサービスに掲載枠が存在します。
- Google Discover
Google Discoverは、Googleアプリを開いたときのホーム画面に表示されるフィードです。
Google Discoverに掲載できる広告は、2021年11月現在はファインド広告のみとなっています。
- Gmail
Gmailは、Googleが提供するフリーメールサービスです。
従来のGmail広告と同様に、ファインド広告はプロモーションタブの上部に掲載されます。
なお、Gmailの掲載枠ではファインド広告の画像表示がありません。
- YouTube Home Feed
YouTube Home Feedは、Youtubeのホーム画面に表示される動画一覧です。
ファインド広告はホーム画面トップに掲載枠と、動画5つごとに1枠の掲載枠があります。
2. ファインド広告のメリット・デメリット
新しい広告メニューであるファインド広告は、ディスプレイ広告とは異なる特徴を持ちます。
ディスプレイ広告と並行してファインド広告の利用も検討している人は、ファインド広告のメリット・デメリットを把握することが重要です。
ファインド広告のメリットとデメリットをそれぞれ解説します。
2-1. メリット
ファインド広告は配信面やユーザー体験の点で優れたメリットがあります。
- ディスプレイ広告では対応していない配信面に広告を掲載できる
ファインド広告の掲載枠が存在するGoogle Discoverには、ディスプレイ広告を掲載できません。
Googleアプリを使用するユーザーにアプローチできることがファインド広告のメリットです。
- クリック率が高い広告を表示できる
ファインド広告は、Googleアカウントに保存されているユーザーの行動履歴に基づいて広告を表示します。
ユーザーは表示された広告の内容に興味関心を持ちやすく、広告のクリック率を高めることが可能です。
- 配信面に合ったネイティブ広告を配信できる
Googleの機械学習アルゴリズムにより、ファインド広告の画像・見出し・説明文は自動で組み合わせが行われます。
配信面の雰囲気に合ったネイティブ広告は、ユーザーのストレスになりにくいことがメリットです。
2-2. デメリット
ファインド広告の主なデメリットは、設定できない項目が多いことです。
ファインド広告はGoogleが自動的な広告掲載を行うため、下記の設定は調整できません。
・個別単価設定を使用した入札戦略 ・広告の配信方法 ・モバイルデバイスターゲティング ・プレースメントターゲティング ・フリークエンシーキャップ ・広告のローテーション ・コンテンツターゲット |
プレースメントの設定については、配信面の限定も行えません。
そのため、意図しないユーザーに広告が表示される可能性もあります。
しかし、ファインド広告はユーザー数が多い3サービスの配信面に広告配信できることが魅力です。
新商品の認知度向上といった認知目的であれば、配信面の限定ができないなどのデメリットを抑えて使用できます。
3. ファインド広告の設定方法・活用方法
ファインド広告を検討している人の中には、設定方法や入稿の仕様が複雑ではないかと考える人も多いでしょう。
しかし、ディスプレイ広告などを運用した経験があれば、ファインド広告の設定方法も難しくはありません。
以下ではファインド広告の設定方法・仕様と、ファインド広告がおすすめの業種を紹介します。
3-1. 設定方法
下記の表ではファインドキャンペーンの設定からファインド広告の作成までの流れを紹介します。
(1)Google広告の管理画面を開き、左メニューの「キャンペーン」を選択する (2)青色の「+」ボタンをクリックして、「新しいキャンペーンを作成」をクリックする (3)「キャンペーンで達成したい目標」を選択する (4)「ファインド」を選択して「続行」をクリックする (5)「キャンペーン名」「入札単価」「予算」などを設定する (6)「広告グループ」「ユーザー」「ユーザー属性」を設定する (7)「新しい広告を作成」をクリックし、作成したい広告メニューを選択する (8)「URL」「画像とロゴ」「広告見出し」「説明文」などを設定して、「キャンペーンの作成」をクリックする |
以上でファインド広告の設定は完了です。
なお、(3)では目標を下記の4つから選択する必要があります。
・販売促進 ・見込み顧客の獲得 ・ウェブサイトのトラフィック ・目標を設定せずにキャンペーンを作成する |
3-2. 仕様
ファインド広告の仕様は下記の通りです。
文字数制限 | 広告見出し:半角40文字/全角20文字以内 説明文:半角90文字/全角45文字以内 会社名:半角25文字/全角12文字以内 |
画像 | 1枚以上 |
ロゴ | 1枚以上 |
画像サイズ | 横長(1.91:1):600×314(推奨1,200×628) スクエア(1:1):300×300(推奨1,200×1,200) ロゴ(1:1):1,200×1,200 |
入稿可能な数 | URL:1個 見出し:5個以内 説明文:5個以内 会社名:1個 画像:20枚以内 ロゴ:5枚以内 |
なお、ファインド広告でリーチを最大化したい場合は、横長(1.91:1)の画像が推奨されています。
3-3. ファインド広告おすすめ業種
ファインド広告がおすすめの業種は、ECサイトに代表される小売業やサービス業です。
ファインド広告は画像を前面に出せるため、ユーザーに商品・サービスの印象を強く与えられます。
説明が難しいサービスも、画像でイメージを伝えることが可能です。
また、購入までの検討期間が長い商品を扱う不動産業やアプリ・システム販売も向いています。
購入までの検討期間が長い商品は、認知度が高くなければなかなか購入してもらえません。
認知度向上が期待できるファインド広告を運用することで、検討期間中にも購入の候補から外れにくくなり、購入につなげられます。
4. 注意点
ファインド広告を運用するときは、使用する画像の内容に注意してください。
ファインド広告の目的は広告配信による質の高いユーザー体験を提供することであり、ユーザーが不快に感じる画像を使用すると広告が不承認になる可能性もあります。
ファインド広告で使用を避けるべき画像は、下記のような画像です。
・不鮮明な画像 ・成人向けの画像 ・手術など侵襲的な医療処置を描写した画像 ・離婚や事故などネガティブな出来事を描写した画像 など |
また、画像内に「こちらをクリック」などのフレーズを入れたり矢印マークを入れたりなど、画像内でユーザーに行動を促す行為も禁止されています。
ユーザーに自然な形で広告を表示するためにも、注意点を守ってファインド広告を運用しましょう。
まとめ
ファインド広告はディスプレイ広告にはない掲載枠を持ち、多くのユーザーに画像付きの広告を表示できます。
配信面に合った自然な広告を配信できることが、ファインド広告のメリットです。
ファインド広告の設定や使い方について不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。