Yahoo!広告が提供するディスプレイ広告のサービスに、新たにYDAカルーセル広告が加わりました。カルーセル広告は主にSNS広告として活用されている、複数の画像でユーザーにアピールできる広告形式です。
Yahoo!広告で広告運用をしていて、YDAカルーセル広告はどのようなサービスなのか、気になる人も多いのではないでしょうか。当記事ではYDAカルーセル広告の特徴から、メリットと入稿のポイント、活用方法までを詳しく解説します。
目次
1. YDAカルーセル広告とは何か
Yahoo!広告が提供する広告の種類には、大きく分けて検索広告とディスプレイ広告の2つがあります。YDAカルーセル広告は、ディスプレイ広告の一種です。
以下ではYDAカルーセル広告の基本情報と特徴、YDAカルーセル広告を運用するメリットを解説します。
1-1. YDAカルーセル広告とは
YDAカルーセル広告とは、Yahoo!ディスプレイ広告(YDA)で提供されている広告フォーマットです。YDAカルーセル広告は2021年7月27日に提供開始されており、Yahoo! JAPANのトップページなどにカルーセル広告を出稿できます。
カルーセル広告とは、1つの広告枠に対して、複数のURL付き画像を横並びで表示する広告形式のことです。カルーセル広告が表示されたユーザーは、端末がモバイルであれば横にスワイプして、PCであれば矢印をクリックして、各広告を閲覧できます。
1-2. YDAカルーセル広告の特徴
YDAカルーセル広告の特徴として、2つのポイントを紹介します。
- 2枚~10枚のカルーセルカードを組み合わせられる
YDAカルーセル広告では、カルーセルカード(広告表示する画像)を最低2枚から、最高10枚まで組み合わせて使用します。画像1枚だけではユーザーに情報を伝えきれないときに、複数のカルーセルカードを組み合わせるYDAカルーセル広告は便利です。
- 予約型と運用型の2種類がある
YDAカルーセル広告には、掲載期間・表示回数などをあらかじめ設定する「予約型」と、予算などを自由に設定できる「運用型」の2種類があります。広告内容やターゲットに合わせたカルーセル広告を出稿できることが特徴です。
1-3. YDAカルーセル広告のメリット
YDAカルーセル広告を利用することには下記のメリットがあります。
- 1つの広告枠で複数の訴求ができる
YDAカルーセル広告は、使用する複数の画像それぞれにURLを設定できます。画像それぞれで訴求を変えることで、1つの広告枠で幅広いユーザーへのアピールが可能です。
- 広告に一貫性を持たせられる
使用する複数の画像は、もちろん一貫性を持たせることもできます。たとえば一つの商品を多角的に訴求して、ユーザーに商品の魅力をより強く印象付ける使い方が可能です。ユーザーは商品の使い方や使用シーンを、YDAカルーセル広告を通してイメージできます。
- Yahoo!広告 APIを利用できる
YDAカルーセル広告は、Yahoo!広告 APIに対応しています。Yahoo!広告 APIの広告運用機能や分析ツールを利用して、カルーセル広告を効率的に運用できることがメリットです。
2. YDAカルーセル広告の入稿について
YDAカルーセル広告は登場して間もないサービスであり、入稿するときのポイントを知らない人も多くいます。YDAカルーセル広告は独特の入稿規定や注意点があるため、運用するときは入稿のポイントを知ることが大切です。
YDAカルーセル広告の入稿で守るクリエイティブ規定と、広告入稿の注意点について解説します。
2-1. クリエイティブ規定(入稿規定) ~ロゴや画像のサイズ・タイトルや説明文の文字数など~
まずは、YDAカルーセル広告のクリエイティブ規定を紹介します。クリエイティブ規定とは、入稿する広告の画像や文字数について定められた仕様のことです。
YDAカルーセル広告の主なクリエイティブ規定は下記の通りです。運用型か予約型かによっても規定内容は異なるため、入稿するときは正しい規定を守りましょう。
- 画像
項目 | 運用型の規定 | 予約型の規定 |
アスペクト比 | 1:1 | 16:9 |
最小ピクセルサイズ | 600pixel×600pixel | 640pixel×360pixel |
ファイルサイズ | 最大3MB | 最大3MB |
ファイル形式 | GIF89a・JPEG・PNG | GIF89a・JPEG・PNG |
アニメーション | 不可 | 不可 |
ALTテキスト | 不可 | 不可 |
- ロゴ画像
項目 | 規定 |
ピクセルサイズ | 600pixel×600pixel |
ファイルサイズ | 最大3MB |
画像の枠線 | 不可 |
- タイトル・説明文の文字数
項目 | 運用型の規定 | 予約型の規定 |
タイトルの文字数 | 20文字以内 | 18文字 |
説明文の文字数 | 38文字以内 | – |
- 表示URL・リンク先URLの文字数
項目 | 規定 |
表示URL | 4~29文字 |
リンク先URL | 1,024文字以内 |
参照元:カルーセル(画像)広告仕様
2-2. 広告入稿の注意点
YDAカルーセル広告で広告入稿するときには、いくつかの注意点があります。とくに下記に挙げる3つの注意点は厳守しましょう。
- ロゴ画像の入稿は必須となる
YDAカルーセル広告では、横並びで表示する画像の最後に必ずロゴ画像を置きます。ロゴ画像の入稿は必須であるため、あらかじめ広告用のロゴ画像を作成しておきましょう。ロゴ画像のピクセルサイズは「600pixel×600pixel」で指定されており、異なるサイズのロゴ画像は使用できません。
- キャンペーンの目的が限られている
YDAカルーセル広告の作成目的は、下記に挙げるいずれかのキャンペーンであることが求められます。
- サイト誘導
- アプリ訴求
- コンバージョン
動画には対応していない動画再生や商品リスト訴求、ブランド認知のキャンペーンでは、YDAカルーセル広告を作成できないため注意してください。
YDAカルーセル広告は動画に対応しておらず、カルーセルカードに動画を使用できません。使用できる素材は静止画像であり、運用型・予約型のクリエイティブ規定を厳守する必要があります。
参照元:広告を作成する
3. Yahooカルーセル広告の活用方法
ディスプレイ広告の運用経験があっても、カルーセル広告はどのように活用すればよいか分からない人も多いでしょう。カルーセル広告には様々な活用方法があり、商品・サービスに合った活用方法を選択することでコンバージョンにつなげられます。
最後に、YDAカルーセル広告の活用方法を3つ紹介します。
3-1. 商品・サービスにストーリー性を持たせる
複数の画像を横並びに表示するYDAカルーセル広告は、商品・サービスにストーリー性を持たせられます。商品・サービスを使うシーンから、課題解決や笑顔のシーンへとつなげるなど、ユニークな宣伝でコンバージョンにつなげることが可能です。
また、ストーリー性があるカルーセル広告は、ユーザーに画面をスワイプしてもらえます。ユーザーに多くの画像を見てもらえることも、コンバージョンにつながるポイントです。
3-2. 複数の商品を一気に紹介できる
YDAカルーセル広告は最大10枚まで画像を載せられるため、複数の商品を一気に紹介できます。たとえば季節の洋服を着こなし別で一気に紹介することで、ファッションに興味があるユーザーにしっかりと訴求可能です。
また、画像ごとに商品リンクを付ければ、ユーザーを販売ページへとスムーズに誘導もできます。複数の商品を一気に紹介することは、コンバージョンにつながりやすい活用方法です。
3-3. 1つの商品を様々な角度から訴求できる
モバイルアプリやWEBサービスなどの商品は、1枚の画像だけでは使用方法や効果の表現が難しいこともあります。YDAカルーセル広告では複数の画像を用いて、商品のイメージを分かりやすく説明可能です。
1つの商品を様々な角度から訴求できると、ユーザーは広告を見るだけで商品に詳しくなります。商品に対するユーザーの判断材料を増やして、コンバージョンにつなげることが可能です。
まとめ
YDAカルーセル広告とは、2021年7月27に提供開始したYahoo!ディスプレイ広告のカルーセル広告です。カルーセル広告は複数の画像を横並びに表示できます。1つの広告枠で複数の訴求ができる、広告に一貫性を持たせられるなどが、YDAカルーセル広告のメリットです。
YDAカルーセル広告は入稿時のクリエイティブ規定や注意点を守れば、運用は難しくありません。商品を様々な角度から訴求したり、ストーリー性を持たせたりができるYDAカルーセル広告で、ユーザーに商品・サービスの魅力を伝えましょう。