Web広告の配信方法はさまざまな種類が存在する中で、バナー広告は比較的スタンダードな広告手法です。バナー広告はWebサイト・メディア上に広告画像を表示するシンプルな形式でありながら、高い広告効果が期待できます。
広告出稿を考えていて、バナー広告とはどのような広告か、広告の作り方も含めて知りたい人は多いのではないでしょうか。当記事ではバナー広告の特徴からメリット・デメリット、料金相場や効果を上げる方法までを徹底解説します。
目次
1. バナー広告とは?
バナー広告とは、Webサイト上の広告枠に掲載される画像付き広告のことです。
バナーは「のぼり」や「旗印」を意味する言葉であり、広告画像は商品やサービスなどを紹介する役割を持ちます。Webサイトを訪問したユーザーに、広告の商品やサービスを紹介して興味関心を引くことがバナー広告の目的です。
1-1. 特徴と種類
バナー広告の特徴は、広告画像でユーザーに視覚的なアピールができることです。ユーザーにメッセージを伝えたい時は、画像内に大きくキャッチコピーを入れる使い方もできます。
バナー広告の種類は、運用方法の違いによって下記の2つに分けられます。
・純広告型バナー広告
固定の広告枠を購入してバナー広告を配信する方法です。広告掲載期間が決まっており、掲載期間が過ぎると広告は表示されなくなります。
・運用型バナー広告
リアルタイムで入札額や広告デザインなどを改善しながら、バナー広告を配信する方法です。広告枠は固定ではなく、運用の設定方法によって表示場所が変わります。
1-2. リスティング広告・ディスプレイ広告との違い
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果に連動して配信される広告のことです。ユーザーのニーズに合った広告配信を行う形式であり、バナー広告とは広告の表示場所やターゲット層が異なります。
また、ディスプレイ広告とは、Webサイトの広告枠に表示される広告全てのことです。バナー広告は、あくまでもディスプレイ広告の一種として存在しています。
2. バナー広告のメリット・デメリット
視覚的なアピールができるバナー広告には多くのメリットがあります。一方で、視覚的なアピールができなければ成果を出せないデメリットもあることに注意してください。
バナー広告のメリット・デメリットを分かりやすく解説します。
2-1. メリット
・画像でイメージを伝えられる
バナー広告は画像表示のある広告を配信できます。テキスト広告と比べて視覚的なインパクトがあり、商品やサービスのイメージも伝えやすいことがメリットです。
・認知度向上に役立つ
バナー広告はWebサイトにアクセスした全てのユーザーに表示されるため、幅広い層に商品やサービスを宣伝できます。潜在層の認知度向上につなげることも可能です。
・配信できる媒体が多い
バナー広告は一般的なWebサイトやWebメディア、アプリにも配信できます。配信できる媒体が多く、さまざまな場所への広告配信が可能です。
2-2. デメリット
バナー広告のデメリットは、クリエイティブが広告効果に影響しやすいことです。費用をかけてクリエイティブを作成しても、ユーザーに与えるインパクトが乏しければ広告がクリックされない可能性もあります。
ただし、クリエイティブが広告効果に影響するデメリットは、裏返せばクオリティの高いクリエイティブは高い広告効果が期待できるということです。魅力的でインパクトのある広告は、ユーザーにクリックしてもらいやすくなります。
3. バナー広告の料金相場
バナー広告にかかる費用は、広告の課金方式によって異なります。バナー広告の課金方式は下記の4種類です。
・期間保証方式 ・インプレッション課金方式 ・クリック課金方式 ・成果報酬方式 |
バナー広告の課金方式についてと、それぞれの料金相場を解説します。
3-1. 期間保証方式
主に純広告型バナー広告の課金方式で、広告の掲載期間に応じて一定の料金が発生します。料金は掲載する媒体や広告の表示場所によって変動があり、1か月あたり数万〜数十万円が目安です。
3-2. インプレッション課金方式
純広告型バナー広告・運用型バナー広告の両方で採用されている方式で、広告がユーザーに表示された回数に応じて料金が発生します。
純広告型バナー広告の料金相場は1インプレッションあたり平均0.7~2.5円です。運用型バナー広告では1,000インプレッションごとに平均100~300円の料金が発生します。
3-3. クリック課金方式
主に運用型バナー広告で採用されている方式で、バナー広告がユーザーにクリックされた回数に応じて料金が発生します。料金相場は1クリックあたり平均10~40円です。
3-4. 成果報酬方式
バナー広告をクリックしたユーザーが、商品購入などの目的となるアクションを達成した時に料金が発生します。主に運用型バナー広告で採用されている方式です。
料金相場は目的となるアクションによって異なります。たとえば商品の単発購入は購入価格の20〜40%、継続購入は月額料金の3〜4か月分が相場です。
4. バナー広告のクリック率と掲載場所
バナー広告の掲載場所は、大きく分けて下記の4つがあります。
・サイドバー上部 ・サイドバー下部 ・記事上部 ・記事下部 |
クリック率は成果に影響するため、掲載場所ごとのクリック率の違いを把握しておきましょう。
4-1. 平均クリック率
平均クリック率は、広告の表示回数に対してユーザーがクリックした回数の平均値です。なお、実際のクリック率は、広告の内容や媒体との相性によって変動します。
サイドバー上部 | 0.2~0.3% |
サイドバー下部 | 0.1~0.2% |
記事上部 | 0.2~0.4% |
記事下部 | 0.5~1% |
ページの上部に位置する広告は、クリック率が比較的高い特徴があります。
ただし、記事上部の広告は、記事を読み進めたいユーザーにはクリックしてもらえません。一方で記事下部の広告は、記事を読み終えた後のユーザーにクリックしてもらえる可能性があります。
4-2. 掲載事例
- Yahoo!トップページの純広告型バナー
※1週間の期間保証方式で、広告出稿料金は6,600万円
- LINE Ads Platform
画像参照:LINE広告
※インプレッション課金方式で、単価はオークション
- Googleの運用型バナー広告「GDN」
※インプレッション課金方式で、単価はオークション
- YouTube
※インプレッション課金方式で、単価はオークション、動画下部20%に表示
他にも表示される箇所はありますが一部のご紹介です。
5. バナー広告の効果の上げ方
クリエイティブの出来や媒体との相性によって、バナー広告の効果は変わります。バナー広告で継続的に広告効果を生み出すためには、定期的な見直しが重要です。
バナー広告の効果を上げるためにやるべき2つの見直しポイントを紹介します。
5-1. 出稿先の見直し
バナー広告を出稿できる媒体は数多く存在します。バナー広告を出しても中々成果が出ない時は、出稿先の見直しをしてみましょう。
バナー広告の出稿先は、広告のターゲット層に合わせて見直すことがコツです。ターゲット層の大部分が利用するメディアを出稿先に選べば、広告のクリック率やコンバージョン率も向上します。
5-2. バナーの見直し
バナー広告をクリックしてもらうためには、バナーの画像でユーザーの目を引かなければなりません。画像のインパクトが弱い、デザインが古臭いと感じた時は、バナーの見直しをしましょう。
バナーの見直しでは、目立つ配色を取り入れたり、キャッチコピーを入れたりすることがおすすめです。
6. バナー広告の作り方
バナー広告を配信するためには、商品やサービスを宣伝できるクリエイティブを制作する必要があります。クリエイティブはどのサイズで作ればよいか、悩む人も多いでしょう。
最後に、バナー広告の作成手順とおすすめのサイズを紹介します。
6-1. 作成手順
バナー広告の基本的な作成手順は、下記の4ステップです。
(1)商品やサービスがユーザーに与える利益を考える (2)利益をアピールするキャッチコピーを作る (3)バナーの構成を決める (4)ツールを使用してクリエイティブを制作する |
クリエイティブが制作できたら、後は掲載する媒体に対応した広告配信サービスに入稿します。
6-2. サイズ
バナー広告のおすすめサイズを、デバイス別に紹介します。
- パソコン向け
・300×250 ・160×600 ・728×90 ・300×600 |
- スマートフォン向け
・300×250 ・320×50 |
Google広告ヘルプ参照:https://support.google.com/google-ads/answer/7031480?hl=ja
Yahoo!広告ヘルプ参照:https://ads-help.yahoo.co.jp/yahooads/ydn/articledetail?lan=ja&aid=30299&o=default
上記のサイズでクリエイティブを制作すると、Google広告とYahoo!広告のどちらでも広告を配信できます。
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まとめ
バナー広告とは広告画像を使用したWeb広告のことです。インパクトのある画像やキャッチコピーにより、ユーザーに視覚的なアピールができます。配信できる媒体が多く、商品やサービスの認知度向上につなげられることもメリットです。
バナー広告は運用方法や課金方式にいくつかの種類があります。紹介した種類ごとの特徴や料金相場を押さえて、バナー広告で成果を出せる運用をしましょう。
バナー広告について理解できたか不明点があれば、クイックリーにお問い合わせください。