Instagramは日本国内のアクティブアカウント数が2019年3月時点で3,300万人を突破し、勢いがあるSNSの一つです。Instagram広告を活用することで、多くのInstagramユーザーにアプローチができます。
複数のSNS広告を比較検討していて、Instagram広告の特徴や使い方を詳しく知りたい人も多いのではないでしょうか。当記事ではInstagram広告の基礎知識から、広告出稿の準備と手順、成果をあげるためのポイントまでを徹底解説します。
目次
1. Instagram広告とは?
Instagram広告とは、画像・動画共有SNSであるInstagram上に表示される広告のことです。
Instagramを運営するMeta(旧:Facebook)がInstagram広告の配信サービスを提供しており、Instagramを利用するユーザーに向けて広告を配信できます。
1-1. 特徴
Instagram広告は、他ユーザーの投稿に自然に溶け込むネイティブ広告であることが特徴です。Instagram広告の配信面はフィード・ストーリーズ・発見タブなどにあり、画像や動画を使用した広告はユーザーに違和感なく受け入れられます。
また、Metaは実名制SNSのFacebookを提供しており、ターゲティングの精度が高いことも特徴です。
トラッキングの許諾をオプトインしたInstagramユーザーには、Facebookアカウントの情報に基づくターゲティングが行えます。
1-2. 他媒体との違い
Instagramのユーザー層は10~20代の若年層が中心であり、特に女性ユーザーが多い傾向にあります。
そのため、Instagram広告は女性をターゲットとする商品・サービスの広告配信に適した広告サービスです。
また、Instagramのユーザーは綺麗・おしゃれな画像や動画を重視します。
Instagram広告を運用する際は、広告に使用する画像・動画のクオリティに気を配らなければなりません。
自社の商品・サービスがどのSNSに向いているかこちらの記事も併せてチェックしてみてください↓↓↓
2. Instagram広告のメリット・デメリット
もともとターゲティング精度が高いInstagram広告には、より目的に合った広告配信をできるメリットがあります。一方で、運用に慣れが必要なことがInstagram広告のデメリットです。
Instagram広告のメリット・デメリットを簡潔に解説します。
2-1. メリット
特定の趣味・興味があるユーザーにリーチできる
Instagram広告は、ユーザーの投稿と同様にハッシュタグを付けることが可能です。
広告にハッシュタグを付けておくと、特定の趣味・興味があるユーザーにリーチできます。
広告フォーマットの種類が多く、目的に合わせて活用できる
Instagram広告は3つの配信面と6種類の広告フォーマットが用意されています。
伝えたい広告の内容や配信形式に合わせて、適切な配信方法を選ぶことが可能です。
2-2. デメリット
Instagramには通常のキーワード検索がなく、ユーザーは主にハッシュタグで投稿を検索します。Instagramの仕様を理解しなければ成果を上げにくいことが、Instagram広告のデメリットです。
ただし、仕様を一度理解してしまえば、Instagram広告の扱いは難しくありません。
ハッシュタグを活用してターゲットを絞ることで、広告のエンゲージメント率を高められます。
3. Instagram広告の出稿準備
Instagram広告を出稿するためには、いくつかの準備しておくべき内容があります。
Instagramの個人アカウントだけでは広告出稿できないことに注意してください。
Instagram広告の出稿前に準備しておくべき内容と、準備の手順を解説します。
3-1. 準備
Instagram広告の出稿準備で必要なものは、下記の3つです。
・Facebookページ ・Facebook広告アカウント ・Instagramビジネスアカウント |
広告出稿はFacebookページで行うため、FacebookページやFacebook広告アカウントの作成が必要です。
Instagram広告を出稿するための準備は、下記の5ステップで行います。
(1)ビジネスマネージャでFacebook広告アカウントを取得する (2)Facebookページを作成する (3)ビジネスマネージャとFacebookページを紐づける (4)InstagramアカウントとFacebookページを紐づける (5)Instagramビジネスアカウントを取得する |
以下では、Instagram上で行う(4)と(5)の手順を詳しく解説します。
3-2. Facebookと紐づけ
InstagramアカウントとFacebookページの紐づけを行います。
Instagramアカウントを持っていない場合は、先にInstagramアカウントを取得してください。
InstagramアカウントとFacebookとの紐づけは、パソコンでは下記の3ステップで行います。
(1)Facebookページを開き、左サイドメニューにある「Instagram」を選択する (2)「アカウントをリンク」をクリックする (3)Instagramの画面が開き、Instagramのアカウント情報を入力して「ログイン」を押せば紐づけ完了 |
スマホアプリで紐づけする場合は、画面下部の「ページ設定」から「Instagram」を選択します。
後は上記の(2)以降と同様の流れです。
3-3. ビジネスアカウント取得
Instagramビジネスアカウントとは、企業や法人向けのInstagramアカウントです。ビジネスアカウントを取得すると、ユーザー分析に便利なInstagramインサイトの利用ができます。
ビジネスアカウント取得には、Instagramアカウントの切り替えが必要です。
下記の3ステップで行ってください。
(1)Instagramのプロフィールページを開き、右上のメニューアイコンをタップする (2)画面下部の「設定」をタップし、「アカウント」をタップする (3)「プロアカウントに切り替える」をタップして、「次へ」をタップする (4)ビジネス内容に合うカテゴリを選択して「完了」をタップし、「OK」をタップして確定する (5)プロアカウントの種類で「ビジネス」をタップし、「次へ」をタップする (6)連絡先情報を追加して「次へ」、もしくは「連絡先情報を使用しない」で切り替え完了 |
(6)の連絡先情報は後で入力・変更が可能です。
4. クリエイティブフォーマットの種類とおすすめ
Instagram広告のクリエイティブフォーマットは、大きく分けて下記の6種類があります。
画像引用元:Instagram広告 | Instagram for Business
写真広告
写真広告は、1点の画像と125文字以内のテキストで構成される広告です。
広告の下にCTAボタンを設置して、ユーザーの行動を促せます。
画像サイズ | 正方形:最小600×600px 横長:最小600×315px 縦長:最小600×750px |
動画広告
動画広告は、最大120秒の動画を流せる広告です。
映像と音声・字幕を通して、ストーリーやコンセプトを伝えられます。
画像サイズ | 正方形:最小600×600px 横長:最小600×315px 縦長:最小600×750px |
カルーセル広告
カルーセル広告は、1つの配信面で最大10点の画像・動画が配信できる広告です。
画像・動画にはそれぞれ異なるリンクを付けられて、複数の商品を紹介できます。
画像サイズ | フィード:1,080×1,080px ストーリーズ:1,080×1,920px |
ストーリーズ広告
ストーリーズ広告は、ストーリーズを閲覧したときに表示される広告です。
画像・動画のどちらでも配信できるものの、長さ10秒以上の動画は複数のストーリーズカードに分割されます。
画像サイズ | 1,080×1,080px |
コレクション広告
コレクション広告は、商品の画像・動画をカタログ形式で表示できる広告です。
ユーザーは気になる商品の画像をタップして購入できるため、販売促進に活用できます。
画像サイズ | 正方形:最小600×500px 横長:最小600×315px |
発見タブ広告
発見タブ広告は、ユーザーが発見タブで情報を探したときに表示される画像・動画の広告です。
積極的に新しい体験を求めているユーザーに向けて、興味関心を持ってもらえる広告を表示できます。
画像サイズ | 正方形:最小600×500px 横長:最小600×315px |
Instagram広告の出稿準備ができた人は、まずは写真広告の出稿がおすすめです。
写真広告は写真1点とテキストだけで始められるため、Instagram広告に慣れることができます。
参照元:https://www.facebook.com/business/ads-guide/image/instagram-feed
5. Instagram広告の出稿手順
Instagram広告の出稿は、ビジネスマネージャ内にある広告マネージャで行います。
おおまかな流れは下記の3ステップです。
(1)キャンペーンを作成する (2)広告セットを作成する (3)広告を作成する |
以下ではInstagram広告の出稿手順における5つのポイントを解説します。
5-1. 予算設定(課金の種類)
広告の配信にかける予算設定をします。
Instagram広告の課金形式は下記の4種類です。
課金の種類 | 課金の発生タイミング |
CPM | 広告がユーザーに1,000回表示されたとき |
CPC | 広告がユーザーにクリックされたとき |
CPV | 広告の動画が10秒以上再生された、もしくは最後まで視聴されたとき |
CPI | 広告したアプリがユーザーにインストールされたとき |
予算設定では「1日の予算」と「通算予算」の2種類が選択できます。
課金の種類に応じて、適切な予算を設定しましょう。
5-2. オーディエンスの設定
オーディエンスの設定とは、広告を配信するターゲットの属性を決める項目です。
オーディエンスの設定は基本的に下記の5項目があります。
・性別 ・年齢 ・地域 ・詳細ターゲット設定(興味・関心や行動) ・言語 |
オーディエンスの設定をどのように行うかで、Instagram広告の効果は変わります。
実際の商品やサービスなどの顧客層を想定した設定がおすすめです。
5-3. 配信面の設定
広告を掲載する配信面の設定を行います。
配信面の設定は、大まかに下記の2種類から選択可能です。
自動配置 | Facebookの配信システムが自動で配信面を決定する |
手動配置 | 手動で配信面を選択する |
手動配置で選択する配信面は、Facebook・Instagram・Audience Network・Messengerの4プラットフォームです。
さらに、Instagramの配信面は下記の5つから選択可能です。
・Instagramフィード ・Instagram発見タブ ・Instagramショップ ・Instagramストーリーズ ・Instagramリール |
5-4. クリエイティブの入稿
配信面に掲載される広告クリエイティブの入稿を行います。
広告フォーマットを選択して、クリエイティブの内容を登録する流れです。
クリエイティブの内容は下記の8項目があります。
・メディア ・メインテキスト ・見出し ・説明 ・リンク先 ・ウェブサイトのURL ・ディスプレイリンク ・コールトゥアクション |
登録した後は、プレビューモードでミスや登録漏れがないかを確認してください。
5-5. 出稿開始
キャンペーンの作成から広告の作成まで、全ての手順を終えたら、最後に「実行する」を押して出稿開始します。
Instagram広告の支払い方法を設定していないときは、出稿開始前に支払い方法の設定が必要です。
支払い方法の設定は下記の流れで行ってください。
(1)ビジネスマネージャから「ビジネス設定」を開く (2)「支払い」を選択する (3)支払い方法を選択し、情報を入力する |
以上でInstagram広告の出稿は完了です。
6. 成果をあげるポイント
最後に、Instagram広告で成果を上げる3つのポイントを紹介します。
画像や動画はビジュアルを重視する
Instagram広告に使用する画像や動画は、ビジュアルを重視することが大切です。
Instagram広告は自然な形で掲載されるネイティブ広告であり、画像や動画が魅力的でなければユーザーを惹きつけられません。
画質や明るさに問題がない画像・動画を使うことはもちろん、色使いやテキストもユーザーに与える印象を考える必要があります。
経験価値を訴求できるクリエイティブを制作する
Instagramのユーザーは、投稿された画像や動画を通して新たな経験・発見ができることを楽しんでいます。そのため、Instagram広告も商品のスペックや機能ではなく、商品を持つことでどのような経験ができるか、生活がどのように豊かになるかを訴求しましょう。
投稿を分析してハッシュタグを上手に活用する
宣伝したい商品・サービスのジャンルと近い投稿や、競合他社の投稿もチェックして、ハッシュタグの傾向を把握しましょう。ハッシュタグには、ユーザーが興味関心を持っているワードの傾向が表れています。ハッシュタグを上手に活用することで、広告のリーチやクリック率を伸ばすことが可能です。
まとめ
Instagram広告は、Instagram上に自然な形で広告を表示できることが特徴です。
Instagramは10~20代のユーザーが多く、若年層をターゲットにした商品・サービスの宣伝に適しています。
Instagram広告を出稿するときは、しっかりと準備を整えて、紹介した手順で広告出稿を進めましょう。
参照元(Instagram広告ページ):https://business.instagram.com/advertising?locale=ja_JP
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