TikTok広告は多彩なターゲティングが可能で、狙ったユーザーに広告配信しやすいことが特徴です。
TikTok広告の利用を検討していて、具体的にどのような項目でターゲティング設定は可能なのかが気になる人も多いのではないでしょうか。
TikTok広告のターゲティングは、自社のビジネスに合わせて設定することが大切です。TikTok広告で設定可能なターゲティングとターゲティング設定時に気をつけること、TikTok広告の成功事例をご紹介します。
ちなみに、TikTok広告をまだ始めていない方は、まずこちらの記事をどうぞ!
関連記事:【Tik Tok広告】基礎から徹底解説
公式サイト:TikTok For Business
目次
1. TikTok広告で設定可能なターゲティング
TikTok広告で設定可能なターゲティングは、大きく分けて下記の5種類です。
・興味関心ターゲティング
・行動ターゲティング
・デバイス情報や通信環境
・オーディエンス
それぞれについて、より詳細なターゲティングの項目と特徴を解説します。
ユーザー情報ターゲティング
ユーザー情報ターゲティングは、ユーザーのアカウント情報を基にしたターゲティングを行います。
○性別
・男性
・女性
性別のターゲティングは無制限・男性・女性の3つから選べます。特定の性別に需要があるビジネスは男性または女性を、性別関係なく需要があるビジネスは無制限を選びましょう。
○年齢
・13〜17歳
・18〜24歳
・25〜34歳
・35〜44歳
・45〜54歳
・55歳以上
年齢のターゲティングは無制限と、13歳から55歳以上までを6段階に分類した、計7つから選べます。特徴的な点は、10代~20代前半を13~17歳と18~24歳の2つに分けていることです。若い世代と一くくりにせず、成人前と成人後では需要のある商品・サービスや購買力に違いがあることに留意して、ターゲティングを設定しましょう。
○地域
・州または県
地域のターゲティングは、日本では国・都道府県の2つを選択できます。日本国内を対象とするときは、国は日本を選択し、都道府県は配信したいエリアを選択しましょう。また、国は日本以外を選択することも可能です。アメリカ・中国・韓国・タイ・エジプトなど、日本を含めた16か国から配信する国を選択できます。
○言語
・日本語
・中国語
など
言語のターゲティングは、TikTokのユーザーが利用する言語を選択します。地域のターゲティングで設定した国と、言語のターゲティングを合わせることが大切です。
興味関心ターゲティング
・教育
・旅行
・金融
・メークアップ/スキンケア
・飲食/グルメ
・アウトドアスポーツ
など
興味関心ターゲティングは、ユーザーが興味や関心を寄せているコンテンツでターゲティングを行います。自社の商品・サービスを利用するユーザーが、どのようなコンテンツに興味関心を寄せているかを分析した上で、ターゲティングを選択しましょう。
行動ターゲティング
行動ターゲティングは、TikTok内におけるユーザーの行動傾向を基にしたターゲティングを行えます。
○動画インタラクション
特定カテゴリの動画で、いいねや共有を行ったユーザーを対象にターゲティングを行います。
○クリエイターインタラクション
特定カテゴリのクリエイターをフォローしたり、プロフィールを閲覧したりしたユーザーを対象にターゲティングを行います。
デバイス情報や通信環境
下記に示すデバイス情報や通信環境でターゲティングを行えます。
OS | ・iOS ・Android |
システムバージョン | OSのシステムバージョンを選択する |
デバイスモデル | 機種を選択する |
デバイス価格 | デバイスの価格帯を選択する |
キャリア | ・au ・NTT docomo ・SoftBank |
通信環境 | ・Wi-Fi ・2G ・3G ・4G |
デバイス情報や通信環境でのターゲティングは、特定のOS向けにアプリを販売していたり、通信環境によってサービスの需要が異なったりするビジネスで効果的です。
オーディエンス
自社が現在保有している顧客データをアップロードして、オーディエンスを作成します。ターゲティングにオーディエンスを含めるか、除外するかを選択できる機能です。
利用するオーディエンスは、下記の2種類から選択できます。
カスタムオーディエンス | 顧客データから条件で絞り込んでオーディエンスを作成する |
類似オーディエンス | 顧客データと類似するユーザーでオーディエンスを作成する |
2. TikTok広告のターゲティング設定時に気をつけること
TikTok広告のターゲティング設定時に気をつけるべき3つのポイントを解説します。
ターゲティングを細かく設定しすぎない
TikTok広告はさまざまな項目でターゲティングが可能であるものの、ターゲティングは細かく設定しすぎないことが重要です。
ターゲティングを細かく設定すると、配信対象のユーザーが絞られてしまい、広告効果が低下してしまいます。
まずはユーザーのペルソナを作成し、ペルソナに沿って大まかなターゲティングを設定しましょう。
フォロワーを分析する
ターゲティングを決める際は、フォロワーを分析することも重要です。
アカウントのフォロワーは自社の商品・サービスに興味を持っている傾向があります。
創業したばかりなどでユーザーのペルソナを把握できないときも、フォロワーを分析することでターゲティングの方向性が分かります。
ターゲティング設定後は一定期間の効果計測を行う
設定したターゲティングで広告配信を行い、期待した成果が出なかった場合でも、一定期間は効果計測を行いましょう。
すぐにターゲティングを変更すると、広告やターゲティングの分析が十分にできず、改善に活かせません。
また、広告を改善するときは、ターゲティングも必要であれば改善しましょう。
年齢層を広げる、興味関心ターゲティングを絞り込むなど、ターゲティングを少しずつ改善することで、配信対象のユーザー層を変えられます。
3. TikTok広告の成功事例のご紹介
最後に、TikTok広告の成功事例を2つご紹介します。
潜在層への訴求で成功したライオン「Lightee」
ライオンの美白ハミガキ「Lightee」は、ブランド立ち上げ時のマーケティング施策にTikTokでのプロモーションを活用しました。
「Lightee」が行ったターゲティングの対象は、歯の美容ケアに関心の薄い層です。
Web会議ツールの利用により歯の色味を意識する機会が増えたことに着目し、「歯の白さで変わる顔の印象」を、TikTokのフィルターで実体験できるようにしました。
さらに、商品イメージに合ったハッシュタグを用意してユーザー投稿を促し、TikTokクリエイターのお手本動画も公開しました。
「Lightee」が行ったTikTok広告の活用は、潜在層をターゲティングし、商品の魅力をユーザーに発見・体験してもらうことで成功した例です。
(参照:TikTok For Business「TikTokで白い歯を疑似体験、ライオン、“本気“のブランド訴求」)
バズに乗って顕在層へと上手く働きかけた大塚製薬「ファイブミニ」
大塚製薬の「ファイブミニ」は、2021年頃にTikTokで「バズ」が起きたことをきっかけに、若い世代をターゲティングしたTikTok広告を配信しています。
TikTok広告では、人気インフルエンサーを活用したインフィード広告で再生回数やいいね数を獲得し、顧客認知度を高めました。
さらに起動画面広告でサンプルをプレゼントするサンプリングキャンペーンを実施し、商品体験の機会を作りました。
バズによる認知拡大の機を逃さず、ターゲティングから広告施策までを的確に行ったことで成功した例と言えます。
(参照:TikTok For Business「TikTokで若年層を購買に結び付けた大塚製薬「ファイブミニ」」)
4. まとめ
TikTok広告のターゲティングは、「ユーザー情報ターゲティング」「興味関心ターゲティング」「行動ターゲティング」「デバイス環境や通信環境」「オーディエンス」の大きく5項目が設定可能です。
5項目の中にはそれぞれ詳細な項目設定も存在し、ターゲティングを活用することで狙ったユーザーに広告を配信できます。
TikTok広告を利用し始めたばかりの人は、「ユーザー情報ターゲティング」「興味関心ターゲティング」「行動ターゲティング」の3項目を設定することがおすすめです。
ユーザーの属性や興味関心を持っているコンテンツ、行動傾向を基にしたターゲティングであれば、配信対象のユーザーをおおまかに絞り込めます。
気をつけるべき点としては、TikTok広告のターゲティングは細かく設定しすぎないようにしましょう。
ペルソナに設定したユーザー像を基点にしながらも、設定に幅を持たせることで、顧客開拓の可能性を広げられます。
ターゲティングの情報を得るためにフォロワーを分析したり、ターゲティングの効果計測と改善を行ったりすることも大切です。
2つの成功事例で紹介したように、TikTok広告では狙ったユーザー層に働きかける広告運用ができます。
TikTok広告のターゲティング設定を上手に活用して、自社のビジネスを必要とするユーザーに広告を届けましょう。