近年、急成長しているWeb広告。
みなさんはWeb広告の大きなメリットをご存知ですか?
Web広告のメリットは詳細なターゲット設定が可能なことです。
ターゲット機能が充実しているため、Web広告は「ターゲティング広告」とも呼ばれます。
人々がインターネット上で過ごす時間が増えるにつれて、ターゲティング機能も進化しています。
本記事では、便利なターゲティング広告の概要や種類、プロが勧めるターゲット設定方法までご紹介しちゃいます。
「ターゲット設定を使えば、こんなことができるんだ!」
「自分の商品・サービスの広告に活用できそう」
ターゲティング広告を理解できるうえ、広告運用者の本音もぶっちゃける記事になります。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
ターゲティング広告とは?
ターゲティング広告とは、デバイスユーザーの属性やインターネット上での行動を分析して、適切なユーザーへ適切な広告を配信することです。
広告配信先をピンポイントに狙っているから「ターゲティング広告」です!
広告配信する側もされる側も互いにメリットがあるので、Win-Winの関係になっています。
「水筒を探している人」に対して「水筒の割引情報の広告」が配信されたら、お互い良いですよね。
ターゲティング広告はWeb広告の一部ですが、Web広告自体をもっとよく知りたい人はこちらの記事をどうぞ!
Web広告とは?種類やメリット、選び方を徹底解説。成功のコツもぶっちゃけます
ターゲティング広告のメリット・デメリット
ターゲティング広告にはメリット・デメリットがそれぞれあります。
ここまで記事を読むと「デメリットなんかあるの?」と感じるかもしれませんが、実際にはあります。
たしかにターゲティング広告は非常に便利な広告媒体ですが、メリット・デメリットをしっかり理解した上で利用しましょう。
それではメリット・デメリットを説明していきます。
ターゲティング広告のメリット
ターゲティング広告のメリットは、理想のターゲットに絞れることです。
言い換えると、無駄を絞れるということです。
広告してもあまり購入しなかったり、問い合わせの無かったりする人は、ターゲティング機能により配信しないことが可能です。
すると広告の成果も上がり、より良い広告配信を実現できます。
ターゲティング広告のデメリット
ターゲティング広告のデメリットは、広告を受け付けない人もいることです。
広告の表示を見ると一切見ない、もしくは無視する人が一定数います。
人それぞれですが、あなたの周りにもいるかもしれません。
たしかにしつこく同じ広告が表示されたりすると気味が悪いと感じる気持ちもわかります。
広告をきっかけに企業自体を嫌いになられたら、せっかく広告してもマイナスになります。
ただし対処する方法も、ちゃんとあります。
それは「フリークエンシーキャップ」です。
同じユーザーに対して、一定期間内に同じ広告を何回まで表示するかを設定できます。
最初は感覚的に設定してみましょう。
逆に複数回表示することで成果につながることもあるため、データを分析しながらフリークエンシーキャップは調整してください。
分析に便利なツールを紹介した記事も参考に!
リスティング広告運用に必須!超便利ツール5選!
ターゲティング広告の種類・仕組み
どんな種類があるか、どのように広告が配信されるのか、ターゲティング広告の種類・仕組みをひとつずつ解説します。
既知のものから「そんなターゲットも可能なの」と驚くようなターゲットも出てきます。
ぜひ「自分の広告に活用できそうか」をイメージしながら読んでみてください。
思いもよらないアイデアが生まれるかもしれません!
オーディエンスターゲティング(デモグラフィックターゲティング)
オーディエンスターゲティングとは、ユーザー属性の特徴を用いたターゲット設定です。
ここでいうオーディエンスは、デバイスなどのユーザーを指します。
またオーディエンスターゲティングはデモグラフィックターゲティングとも呼ばれます。
利用するデータであるユーザー属性とは性別や年齢、住所などが代表的な項目です。
インターネット上でアカウント作成や商品購入の際に、みなさんも属性データを入力した経験があると思います。
それらのデータがマーケティングに利用されることがあります。
具体例としては、女性用化粧品を広告配信をする際、男性へ配信するよりも女性へ配信した方が良いですよね?
こんなときは男性への配信を停止するのが一般的かつ効果的です。
行動ターゲティング
行動ターゲティングとは、ユーザーの行動履歴を用いたターゲット設定です。
ユーザーの行動履歴とは主にインターネット上の行動です。
現在のインターネットにおける行動とは、ただ単にページを読むだけではありません。
商品購入や会員登録、商品をカートに入れる、お気に入り登録、いいねなど、数え切れないくらい様々な行動を取ります。
マーケティングに利用できそうだと想像が容易だと思います。
具体例としては、Amazonにてストレッチ器具を「カートに入れた」人に対して、ストレッチ器具の類似商品やヘルスケア商品の広告を配信すると、効果的そうですよね!
リターゲティング
リターゲティングとは、特定のWebページを訪れた人をターゲットとする設定です。
リターゲティング広告とも呼ばれ、ターゲティングの中ではポピュラーな設定になります。
購入ページなど特定のページだけを設定することも可能です。
期待値や意欲のレベルを見極めて、広告を変えたりするテクニックもあります。
具体例としては、Webページを訪れてから一週間以内の人には広告Aを、一週間を超えて二週間以内の人には広告Bを配信するといったことも可能です。
リターゲティングは一見単純ですが、使い方次第で奥が深い設定です。
検索キーワードターゲティング
検索キーワードターゲティングとは、検索エンジンで特定の語句を調べた人をターゲットとする設定です。
検索結果に広告が表示されるリスティング広告は、最も代表的な広告になります。
しかしバナー広告でも検索キーワードターゲティングは設定可能です。
配信単価の安いバナー広告と組み合わせると効果が高そうですね!
バナー広告をもっと詳しく知りたい人はこちらをどうぞ。
【Web広告】バナー広告とは?種類や特徴・メリットデメリットまで徹底解説!
具体例としては「中古車 安い」と調べた人へ地域最安値の中古車販売店の広告を表示させたりします。
購入意欲も高そうですし期待できますよね!
ロケーションターゲティング(ジオターゲティング)
ロケーションターゲティングとは、デバイスユーザーの位置情報を用いてターゲティングする設定です。
位置情報というと現在地のイメージがありますが移動の経路も含まれます。
実店舗のマーケティングに活用できるターゲティングです。
読者の中にも、何故か自宅近くの店舗の広告が、スマホに表示された経験があるかと思います。
具体例としては、実店舗への集客が目的の広告配信において、実店舗の周囲10kmに住んでいる人だけに配信できます。
Google広告であれば、電車の沿線上や、特定に施設周辺など比較的自由に設定可能です。
Google広告におけるターゲティング機能
ターゲティングの種類を説明しましたが、広告媒体ごとに採用されているターゲティング機能が異なります。
今回は代表的な広告媒体であるGoogle広告とYahoo!広告の2媒体のターゲティング機能をご紹介します。
まずはGoogle広告についてです。
Google広告は媒体規模も非常に大きいため、Google広告からWeb広告を始める人も多いでしょう。
ではGoogle広告の豊富なターゲティング機能を確認していきます。
ユーザー属性
ユーザー属性として、ユーザーの特徴をもとにターゲットできます。
- 年齢
- 性別
- 子供の有無
- 大学生
- 住宅所有者
- 最近子供が生まれた など
前半は当然ですが、後半の住宅所有者なんかは特殊ですよね!
特殊ですがマーケティングにもってこいの項目です。
赤ちゃん用品や予備校、不動産関係などで利用すると、効果抜群って感じですね!
リマーケティング
自分のWebサイトを訪れた人に対して広告配信が可能です。
私自身も広告運用者としてリマーケティングを利用しています。
サイトを訪れたことがない人に比べると、全然成果が違います。
先述ですが、訪れてからの期間や訪れたページの種類によって、広告を変えたりすると反応が違って面白いです。
広告運用においてリマーケティングは常套手段です。覚えておきましょう。
CV類似ユーザー
CV類似ユーザーとは、Web広告の目標(コンバージョン=CV)まで辿り着いたユーザーと似ているユーザーをターゲットとする機能です。
もしコンバージョンがよくわからない人は、先にこちらを読んでみてください。
WEB広告初心者にも分かるコンバージョンとは?
AIのアルゴリズムは非公開ですが、これまでに特定の比較サイトをよく見ていたり、頻繁に特定のキーワードを調べたりといった行動を参考にして、ターゲティングしていると予想されます。
コンバージョンが多くなってきて「もっと配信を拡大したいとき」に、CV類似ユーザーの機能を使うと良いと思います。
コンバージョンが全然取れていないと、AIの参考データが足りませんからね!
アフィニティカテゴリ
アフィニティカテゴリとは、興味関心の種類ごとにターゲティングできる機能です。
Googleが用意した興味関心のカテゴリを選ぶことで設定していきます。
- 二輪/四輪
- スポーツ
- 豪華旅行
- ファッション
- エコ
- 環境問題に熱心 など
ユーザー属性と同様にユニークなカテゴリが用意されています。
カテゴリ設定で面白いのは、複数のカテゴリを選べることです。
例えば、「エコで環境にクリーンな車を題材にした商品」の広告であれば「エコ」「環境問題に熱心」「四輪」のカテゴリを設定します。
掛け合わせることで商材の知名度が低かったりニッチだったりしても、対応可能です。
カスタムセグメント
カスタムセグメントとは、自分でターゲットの特徴をカスタマイズできる機能です。
具体的には検索キーワードや訪れたサイトのURL、アプリを登録することでカスタマイズしていきます。
「サイトのURLってリマーケティングと一緒?」と感じた方もいるかも知れませんが、カスタムセグメントのURLには「自社ではなく他社サイト」も設定可能です。
アフィニティカテゴリと同様に知名度が低くニッチな商材の広告に利用できそうですね!
カスタムセグメントは、筆者もよく利用するターゲティング設定です。
ライフイベント
ライフイベントとは、人生の節目となるイベントを控えるユーザーをターゲットにできる機能です。
そんなこともできるのか!って感じですね。
- 大学卒業
- 引っ越し
- 結婚 など
こちらも不動産関係や引越し業者、中古品買取、ウェディング関係での利用がおすすめです。
トピック
トピックでは、設定したトピックに関する広告配信先を設定することが可能です。
アフィニティカテゴリとの違いは、設定により変わるのがユーザーではなく、広告配信先であることです。
広告配信先とはWebページやYouTube動画、アプリになります。
- ゲーム
- カメラ
- おもちゃ
- スポーツ など
例えばゲームを選ぶと、新作ゲームの紹介サイトやゲーム攻略サイトに表示されます。
またサイトに加えて、YouTube上ではゲーム実況動画に対して、広告が配信されたりします。
プレースメント
プレースメントとは、広告の配信先を詳細に設定できる機能です。
トピックではいわゆるジャンルを設定しますが、プレースメントではURLによりWebページを、YouTubeチャンネルにより特定のチャンネルの動画を、広告配信先として設定できます。
例えばGoogle広告の画面で「弟者」と検索すると、登録者約300万人の人気ゲーム実況チャンネル「兄者弟者」さんが設定可能です。
設定すると、このチャンネルの動画内に自身の広告が配信されます。
すごいですよね!
また、単語を入れると関連するWebサイトやアプリを自動で選定してくれます。
「1週間あたりの表示回数」順に一覧にしてくれるため、非常に便利です。
ぜひ利用してみてください。
Yahoo!広告とGoogle広告のターゲティング機能の違い
Yahoo!広告の説明ですが、ターゲティングの機能的にGoogle広告と似ているため、比較するカタチで説明します。
代表的な違いを説明しますので、媒体を選ぶときの参考になるでしょう。
ユーザーの違い
広告媒体ではなく、GoogleとYahoo!のユーザーについてです。
それぞれに特色があります。
Yahoo!はGoogleに比べて、利用者の年齢が高い傾向にあります。
あなたにも感じるところがあるかもしれません。
また利用目的もビジネス目的が多い傾向です。
商材・サービスが中高年向けだったり、BtoBビジネスだったりする事業のターゲティングに、Yahoo!広告を利用してもいいでしょう。
配信エリア設定の違い
Yahoo!広告での配信エリア設定は「都道府県」と「市町村」でしか設定できません。
一方Google広告では「都道府県」「市町村」に加えて「施設」や「指定した地点の円周」でも設定可能です。
配信エリア設定についてはGoogle広告に分があると言えます。
広告効果を最大化!ターゲティング広告の設定方法
では具体的なターゲティング広告の設定方法を紹介します。
マーケティング目線でしっかりした手順で進めれば、なにも難しくありません。
これは、広告運用者の私も実践している方法です。
ぜひ参考にしてみてください。
ターゲット(ペルソナ)を具体的にイメージする
最初にターゲットを可能な限り具体的にイメージします。
これをマーケティングでは「ペルソナ設定」といいます。
「自身の商品・サービスはどんな人に必要だろうか」
「どんな人が興味を持つか」
この2つを考えるとイメージしやすいです。
ペルソナ設定のコツは「かなり具体的に」イメージすることです。
例えば、デザイン性に優れた猫用品を取り扱う場合のペルソナ設定なら、こんな感じです。
✕:30代の男性
◯:32歳の会社員で猫を買っていて、インテリアにこだわっている男性
職業や趣味などの細かいところまでイメージしましょう。
難しい人は、分析手法をまとめた記事を参考にどうぞ。
【誰でも簡単】初心者向けマーケティング分析手法3選
ターゲットをイメージした後は、媒体でターゲティング設定をしていくだけです。
「会社員なら、仕事終わりや寝る前の時間帯、休日の配信を強めてみよう」
「インテリアにこだわるなら、おしゃれな部屋を紹介するコンテンツに表示させてみよう」
このように、まずは理想のターゲット設定を施してください。
ターゲットを絞る・広げる
理想のターゲット設定で配信すると、次のどちらかの状況になると思います。
予算に対して
- 十分に配信できている
- 全然配信されていない
十分に配信できている場合は、少しずつターゲットを絞りましょう。
もっとニーズに適した設定を見つけるためです。
逆に全然配信されていない場合は、ターゲットを広げましょう。
理想のターゲット設定が狭すぎたので、探ってみてください。
自分の予算と相談しながら、ターゲティング設定をどんどん試してください。
Web広告には「設定をすぐに変更できる」というメリットがあります。
失敗しても元に戻せばよいので、積極的な変更を勧めます。
予算を決める参考として、費用相場をまとめた記事も便利です。
【2022年版】Web広告の費用相場と特徴を解説!Web広告媒体の選び方も紹介
ターゲティング広告はPDCAを回すことが重要
ここまでで、ターゲティング設定は項目が無数にあることがわかると思います。
したがって改善運用のためにPDCAを回すことが必須です。
PDCAの回し方は多々ありますが、おすすめの方法をご紹介します。
商品やサービスの特徴に合わせて、配信方法をカスタマイズしてテストする
商品・サービスの特徴に合わせて、配信方法をカスタマイズしていきます。
有効な手段はA/Bテストです。
A/Bテストとは、他の設定は同じに、試したい設定部分だけを変更して、2つの設定を同時配信することでテストする方法です。
Web広告、特にGoogle広告やYahoo!広告では簡単にA/Bテストの設定が可能となっています。
設定項目が非常に多いWeb広告において、A/Bテストは常套手段であり確実な改善手段です。
A/Bテストを軸にPDCAを回すことをおすすめします。
自社内に知見がない場合は、広告代理店に相談することも近道
とはいっても、マーケティングや運用について、よくわからない人もいるはずです。
自社内に知見がない場合は、無料の範囲で広告代理店を利用しちゃいましょう。
どの広告代理店も相談は無料ですし、会社によってはアカウント設定の無料診断も実施しています。
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相談するなかで良いと感じれば、一度運用を依頼してみましょう。
プロのノウハウで成果アップまで導いてくれます。
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親身に対応していますので、お気軽にお問い合わせください。
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まとめ
ターゲティングの概要から実践テクニックまで解説しました。
個人的には、ターゲティング機能こそWeb広告の醍醐味だと思っています。
これまでのオフライン広告(チラシや新聞広告)の不可能を、Web広告が可能にしました。
さらにいつでも設定変更が可能で、膨大な分析データも確認できちゃいます。
この記事を読んで、Web広告のターゲティング機能を試してもらえれば幸いです。
困り事があれば協力しますので、お気軽にお問い合わせください。
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