目次
はじめに:OTA依存から抜け出し、公式予約を伸ばす
近年、宿泊業界ではOTA(オンライン旅行代理店)への依存が高まり、手数料負担や価格競争が激化しています。その対策として注目されているのが、Googleホテル広告(Hotel Ads)です。公式サイトへの誘導に特化したこの広告は、成果に直結しやすく、利益率を高めたいホテル業界の方にも最適なツールです。
本記事では、Hotel Centerへの登録→データ整備→広告運用→効果測定まで、初めての方でも分かりやすく解説します。
1. Googleホテル広告とは?
Googleホテル広告は、検索結果、Googleマップ、Googleトラベルに部屋の空室・料金・予約ボタンを表示できる有料広告です。
掲載場所:検索結果の「ホテル枠」、Googleマップ、Googleトラベル
特徴:リアルタイム空室&価格、OTA比較付き
目的:公式サイトへの直接予約を促進
「無料ブッキングリンク枠」でも表示可能ですが、目立たせるには有料広告枠が有効です。
・表示イメージ画像
2. Hotel Centerとは?役割と使い方
Google Hotel Centerは、ホテル広告に必要な料金・空室情報の管理/Google Ads連携を行う公式プラットフォームです。
- データフィード登録・更新(XMLやAPI)
- 価格精度や在庫状況の確認
- Google Adsとのアカウント連携
- 配信レポートや改善提案の閲覧
Hotel Centerは、Hotel Adsと無料枠の両方に対応しています(Hotel Center 入門ガイド)。
3. メリット・デメリット
メリット
- 公式予約増でOTA手数料削減
- 検索・地図で視認性アップ
- 予約導線がクリック直後に設計可能
デメリット
- 初期設定がやや複雑(データ整備や連携が必要)
- OTAとの価格競合による戦略調整が必要
- 効果測定タグの設置や運用知識が必須
4. 課金モデルを理解する
CPC(クリック課金)
クリックごとに費用が発生。初心者でもわかりやすく、固定額または部屋料金の割合(%)指定が可能です。Google Ads API公式より、柔軟な設定が可能です。
▼参照元
ホテルキャンペーンのクリック単価について
5. Googleホテル広告の始め方:4ステップ
5-1. Hotel Center登録・アカウント取得
Googleアカウントを用意
Hotel Centerアクセス申請(連携パートナー経由が必須になるケースあり)
パートナー企業またはGoogle担当から正式セットアップ
実際には、GoogleからHotel Centerへのアクセス許可を与える形式となり、自助取得は難しいという声もあります。
ホテルセンターのユーザーアクセスを参照。
5-2. データフィード準備(料金・空室)
Hotel CenterへのXMLアップロードやAPI連携で、リアルタイムな空室・価格データを送信します。必要に応じて、チャネルマネージャーや連携パートナーの利用がおすすめ。
Hotel Prices APIドキュメントを参照。
5-3. Googleビジネスプロフィール最適化(無料枠)
Googleビジネスプロフィールを整備することで、無料枠の表示準備が整います。写真・レビュー・説明文を充実させ、魅力的に仕上げましょう(無料掲載のスタートガイド)。
5-4. キャンペーン設計とタグ設置
Google Adsで「Hotel Ads」タイプのキャンペーン作成
Hotel Centerとアカウントを連携
クリック単価の設定
地域・日付・デバイス等ターゲット設定
公式サイトの予約完了ページにGoogleタグ経由でコンバージョン測定を設置
API連携対応パートナーを活用するとスムーズな運用設計が可能です。
6. MEOとの併用で予約導線を強化
Googleビジネスプロフィール(MEO)を整えることで、認知→検索→比較→予約まで、広告と自然表示を掛け合わせた設計が可能になります。Hotel Centerはこの両方を包括的にサポート。上位表示と予約導線の両軸で戦略を構築できます。
7. 広告効果を最大化する次の一手:P-MAX for Travel Goalsとの連携
ホテル広告における次なる強化策として、P-MAX for Travel Goalsとの組み合わせが注目されています。これは、Googleが旅行業界向けに提供している広告キャンペーンで、検索・マップ・YouTube・Gmail・ディスプレイといった全チャネルを横断して配信できるのが特長です。
宿泊予約への直結:Hotel Centerと連携することで、公式サイトの宿泊プラン・価格情報がそのまま広告に反映され、検索・マップ上に「予約」ボタン付きで表示されます。
OTAとの比較掲載:Googleホテル検索やマップ上で、楽天やじゃらんなどのOTAと並んで自社サイト予約枠を表示できるため、直販比率の改善が期待できます。
▼P-MAXとは
P-MAXキャンペーンについて
8. まとめ:まずは無料枠から、有料導入で自社予約を伸ばす
初心者の方は、まずGoogleビジネスプロフィール+Hotel Centerの無料枠(ブッキングリンク)から始めるのが理想です。
パートナー導入すれば、初期設定も手厚く支援され、データ管理や効果最大化もスムーズです。「Googleホテル広告の導入により、OTA依存から脱却し「自社予約×収益率UP」を目指すには最適な手段です。
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