Microsoft広告は、Microsoft社が提供するインターネット広告プラットフォームです。かつては「Bing Ads」として知られていましたが、現在は「Microsoft Advertising」とブランド名を変更しました。

Microsoft広告では、Microsoft社が所有する検索エンジン「Bing」をはじめとするMicrosoftのネットワーク上で広告を表示することができます。
実際に広告を配信するには、Microsoft Advertisingのアカウントを作成し、広告キャンペーンを設定していくことが必要です。
広告キャンペーンの設定には、ターゲットオーディエンス、地域、キーワードなどが含まれます。

本記事では、Microsoft広告の特徴やGoogle広告、Yahoo!広告との違い、実際に配信を始めるための手順などについて紹介していきます。

1. Microsoft広告とは・主な特徴

1-1. Bing検索連動

Microsoft広告は、Bing検索と連動しており、ユーザーがBingで検索した語句と、Microsoft広告で設定したキーワードがマッチすると、テキスト型の広告を配信することができます。
ちなみにBingは、Googleに次ぐ世界で2番目に多く使われている検索エンジンであるため、広告配信することにより、Google広告だけではカバーできないユーザー層にアプローチすることができます。

1-2. LinkedInとの連携

Microsoft広告は、LinkedIn（リンクトイン）のプロフィール情報（会社名、業界、職種）に基づいて潜在顧客をターゲティングし、入札を調整することができます。
※LinkedInとは、ビジネスに関する内容を中心に投稿する原則実名制のSNSです。
ビジネスに関する広告を出す場合や、特定の業界のユーザーへの配信を強化したい場合などに有効です。

1-3. 様々なターゲティング

Microsoft広告では、様々なターゲティング設定が可能です。
Google広告と同様に、時間・曜日・年齢・性別・地域・興味関心に加え、上記でも紹介した職業など、様々な条件に合わせたターゲティング設定が可能です。

2. Google広告、Yahoo!広告との違い

2-1. 広告表示先の検索エンジンの違い

Google広告はGoogle検索エンジン、
Yahoo!広告はYahoo!検索エンジン、
Microsoft広告はBing検索エンジン
を主な広告表示先としています。

2-2. 広告配信方法の違い

Google広告は、検索結果ページ上部や右側に広告を表示する検索広告や、Googleパートナーサイト上に表示するディスプレイ広告、動画広告などがあります。
Yahoo!広告は、Yahoo!検索結果ページ上やYahoo! JAPANのポータルサイトやYahoo!パートナーサイト上に広告を表示する検索広告、ディスプレイ広告、動画広告などがあります。
Microsoft広告は、Bing検索結果ページ上に広告を表示する検索広告、Microsoftのプロパティ（Microsoft Edge、Outlook等）上に表示するオーディエンス広告があります。

2-3. クリック単価の違い

Google広告は、競合が激しくなっているため、クリック単価が高い傾向があります。
Yahoo!広告やMicrosoft広告は、Google広告に比べて広告競合率が低く、クリック単価が安価な傾向があります。

3.Microsoft広告の種類

3-1.Microsoft検索広告

Microsoft検索広告は、Bing検索エンジンの検索結果ページに表示される広告です。ユーザーが特定のキーワードで検索を行うと、関連する広告が検索結果の上部や右側に表示されます。これらの広告は、キーワード入札とクリック単価に基づいて表示されます。

3-2.Microsoftオーディエンス広告

Microsoftオーディエンス広告は、Microsoftの広告ネットワークを介して、広告主が特定のオーディエンスセグメントに対して広告を配信するためのプラットフォームです。これには、Microsoftの提携サイトやアプリ、Microsoftの所有するプロパティなどが含まれます。Microsoftオーディエンス広告は、ターゲットとするユーザーの属性や行動に基づいて広告を表示します。例えば、特定の興味や行動パターンを持つユーザーに向けて広告を配信することができます。

4.Microsoft広告の配信面

Microsoft広告には検索広告とオーディエンス広告があることをご紹介しましたが、それぞれに対応する配信面をご紹介します。
まず、検索広告の配信面は、上述の通りBing検索エンジンの検索結果ページとなります。
そして、オーディエンスの配信面は、Microsoft Edge、Outlook、MSNとなっています。

5. Microsoft広告の始め方

3-1. 広告アカウント作成

Microsoft AdvertisingのWebサイトにアクセスし、新しい広告アカウントを作成します。広告アカウント作成には、Microsoftアカウントでサインインするか、新規にMicrosoftアカウントを作成する必要があります。

3-2. 支払方法の設定

管理画面上部、[ツール]＞[請求とお支払]＞[お支払方法]の順に進むと、広告費の支払方法の設定画面になるので、これを設定します。

3-3. キャンペーンの作成

Microsoft広告のダッシュボードにログインし、新しいキャンペーンを作成します。キャンペーン名、ターゲティング設定、広告グループ、広告文など、必要な情報を入力・選択していきます。
Google広告で実施しているキャンペーンをインポートすることも可能です。

3-4. コンバージョンのトラッキング

キャンペーンを作成した段階で広告配信は開始できますが、広告の成果を正確に測定するために、コンバージョンのトラッキングを設定します。
トラッキングタグを設置することで、広告のクリックの後、成果（コンバージョン）に繋がったかどうかを測定できるため、必ず行いましょう。

以上が、Microsoft広告を始めるための手順です。広告の効果を最大化するためには、適切なターゲティング設定やキーワードの選定、入札価格の設定、広告の改善などが重要です。
広告の成果を定期的にモニタリングし、改善を進めていきましょう。

6. Microsoft広告で成果を高めるためのコツ

4-1. 目標設定を明確にする

Microsoft広告を始める前に、広告を出す目的や目標を明確にする必要があります。広告を出すことで何を達成したいのか、どのようなターゲットオーディエンスにアプローチするべきなのか、
広告でどのようなメッセージを伝えたえるべきかを考えることが大切です。

4-2. 正確にターゲティング設定をする

ターゲティングの設定を間違えると、不適切な層やビジネスの成果に繋がりにくい層に広告が表示されてしまうため、広告効果が低下する可能性があります。
配信前にもう一度設定を見直しましょう。

4-3. キーワード選定

キーワードは、広告を配信するための重要な要素です。十分なキーワードリサーチを行い、適切なキーワードを選択することで、ターゲットオーディエンスにアプローチしやすくなります。
Microsoft広告ではキーワードプランナーという、キーワード調査に役立つツールが提供されています。
これを利用して、キーワード毎の月間検索数や入札単価の目安を確認しながら、設定するキーワードを選定していきましょう。

4-4. 品質スコアを向上させる

品質スコアは、推定クリック率、広告の関連性、ランディングページの利便性（エクスペリエンス）という3つの要素に基づいて算出され、広告の順位とクリック単価に影響します。
品質スコアが良いほど、順位が高くなりやすく、クリック単価を低く抑えやすくなります。
品質スコアを向上させるためには、上記3要素のうち、評価の低いものを改善する必要があります。

【推定クリック率】
その名の通り、広告がクリックされる可能性の高さについての評価であり、過去のクリック率を参考に評価されます。
そのため、推定クリック率を改善したい場合は、よりクリックされやすくなるように広告を変更するという対策を行います。

【広告の関連性】
ユーザーの検索語句に対して、広告やランディングページに関連性が高いかどうかが評価されます。
そのため、設定するキーワードの意味・内容が近いものを同じ広告グループにまとめ、関連性の高い広告文やランディングページを設定するという対策を行います。

【ランディングページの利便性（エクスペリエンス）】
広告をクリックし、ランディングページを訪れたユーザーが、利便性を感じられる可能性が高いかどうかで評価されます。
取れる対策は複数あります。代表的な対策は、ランディングページがすばやく読み込まれるようにすることで、ユーザーが読み込み時間を理由にページから離脱する可能性を減らしたり、
独自の詳細なコンテンツを使用することによって、他のwebサイトでは提供されていない唯一無二の情報・サービスだとユーザーに感じてもらえる可能性を高めたり、といったことが挙げられます。

7. まとめ

Microsoft広告とはどのような広告媒体なのか、概要を掴んでいただけましたでしょうか？
読者の皆様の情報収集のお力になれましたら幸いです！
「自社でも実施してみたいが、上手く運用できる自信がない」という方がいらっしゃいましたら、
是非弊社までご相談下さい。