Web広告にはたくさんの種類があり、皆さんも生活のなかで目にするでしょう。
その中でも特にバナー広告をよく見るかもしれません。
バナーはWebページの様々な場所に表示され、目にする機会が特に多い広告です。
多種多様な画像や図表が用いられます。
「あっ!この広告、気になる」とクリックした人もいるでしょう。
今ではチラシや新聞広告よりも、閲覧時間の多いバナー広告。
加えてWeb広告独自の機能による細やかなターゲット設定も相まって、強力な広告ツールとなっています。
プロの広告運用者である私としても、バナー広告はおすすめです。
この記事では、バナー広告の概要から特徴、さらにはメリット・デメリットまでご紹介します。
バナー広告が気になってる方には、ぴったりの記事です。
初心者向けの「これさえ読めば!」という記事になります。
ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
バナー広告とは?
バナー広告とは、Webページやアプリ上に表示される広告です。
画像が広告として表示されます。
表示された広告をクリックすると、広告主が設定したWebページに移動します。
そして商品・サービスを問い合わせたり購入したりする仕組みです。
後に詳しく説明しますが、テキストではなく画像や図表を用いることで、視覚的にアプローチできることがメリットです。
商品を使う様子や、複雑なサービスの説明に便利ですね。
ちなみに「バナー」は直訳すると「旗」「のぼり」を意味し、Web業界では「Web上に表示されるリンク付きの画像」を指します。
リンク(Webページに飛ぶ)付き画像の広告なので「バナー広告」と言います。
バナー広告の仕組み・種類
ではバナー広告の仕組みを説明します。
どんな場所に表示され、どんな仕組みになっているのかを理解することは重要です。
これまで不明瞭だったバナー広告の概要がわかってくると思います。
「表示させるにはこんな仕組みになっていたんだ」と思ってもらえるはずです。
バナー広告が表示される場所
バナー広告が表示される場所はWebページやアプリです。
皆さんもWebページやアプリで、バナー広告を見かけた経験があると思います。
Webページで有名な表示場所はYAHOO!JAPANのトップページです。
ちょうど、YAHOO!のトップページに「Yahoo!広告」の広告が表示されていました!
アプリでも表示されます。
アプリのバナー広告は、特にアプリゲームの最中だと鬱陶しく感じたかもしれません。笑
バナー広告には様々なサイズがあり、なおかつ多種多様なページで表示されます。
意識してWebページを見ると、直ぐに見つけられるでしょう。
純広告型バナー広告
純広告型バナー広告とは、固定の金額を支払って表示させるバナー広告です。
つまり広告枠を買い取ることです。
広告枠を買い取り、一定期間もしくは一定の表示回数が保証されて、広告が表示されます。
メリットは「日々の設定(運用)が不要」です。
固定料金を支払うかわりに、一定数の広告表示が保証されます。
なので、毎日設定を変更する手間が省けます。
運用にリソースを割けない、もしくは予算を全額使用する必要がある場合などに向いています。
運用型バナー広告
純広告型に対して運用型バナー広告は、広告枠が決まっていません。
入札金額や広告画像(クリエイティブ)を日々改善して、広告配信を進める仕組みです。
運用型バナー広告において広告表示の単価やクリック単価は、様々な要因で随時変化するため、日々のメンテナンスが必要です。
メリットは「自由な設定が可能」です。
自由に設定できるため、期間や予算に縛りがありません。
好きなタイミングで、ターゲットやクリエイティブ、入札単価などの設定が変更可能です。
バナー広告と他のWeb広告との違い
次にバナー広告と他のWeb広告との違いを説明します。
Web広告にはそれぞれに、はっきりとした特徴があります。
「バナー広告はこんなことができるんだ」
「バナー広告の特徴は、自社広告に活かせそうだな」
バナー広告をイメージしながら読んでみてください。
バナー広告とリスティング広告との違い
バナー広告とリスティング広告の1つ目の違いは、広告形式です。
先述ですがバナー広告は画像が、リスティング広告はテキスト(文章)が表示されます。
バナー画像により視覚的アプローチができるのは強力です。
例えば有名人や可愛い動物、商品写真など広告効果が高いものばかりです。
見せ方にしてもビフォーアフターを画像で伝えても良いですね。
2つ目の違いは、費用相場です。
リスティング広告に比べて、バナー広告は表示単価・クリック単価が安い傾向にあります。
多くの要因から単価が変動するため一概に安いとは言えませんが、多くの場合はバナー広告の方が安いです。
広告表示のタイミングが違うことも費用相場に関係すると考えられます。
リスティング広告は検索結果の上部表示が可能ですが、バナー広告はふとしたときにWebページへ表示されます。
閲覧者の期待値が違いますね。
バナー広告とディスプレイ広告との違い
違いというよりは、ディスプレイ広告の中にバナー広告が存在しています。
つまりバナー広告は、ディスプレイ広告の一種です。
ディスプレイ広告の中でバナー広告が最も一般的な広告です。
バナー広告とレスポンシブ広告との違い
ディスプレイ広告には、レスポンシブディスプレイ広告という形式も存在します。
画像やロゴ、動画やテキストなど広告用の素材を複数設定しておくことで、媒体側が適切な組み合わせをテストしながら配信してくれる広告のことを
レスポンシブディスプレイ広告といいます。
例えば、下記の広告は「画像」と「テキスト」が組み合わさっているので、レスポンシブ広告です。
バナー広告を扱う広告媒体
バナー広告を扱う広告媒体をご紹介します。
それぞれの特徴にも触れるので「この媒体は使えそうだな」という媒体があるかもしれません。
Google 広告
Google 広告はバナー広告を扱っています。
リスティング広告などの他の広告と分けるために「GDN(Google Display Network)」とも呼ばれ、最も規模の大きい広告媒体と言っても過言ではありません。
規模が大きいこともあり、表示される画像サイズの種類が多いのが特徴です。
設定方法やサポートなど初心者にも優しく、広告枠も多いため、とりあえず始める媒体としておすすめです。
Yahoo!広告
先述ですが検索エンジンのYAHOO!でもバナー広告を扱っています。
YAHOO!のトップページにはほぼ毎回広告が表示されます。
Googleと並ぶ規模の大きい広告媒体です。
こちらも初心者におすすめとなります。
YouTube広告
実際はGoogle 広告内のカテゴリの一つですが、YouTubeはGoogleとは別で確立しているため、分けてご紹介します。
YouTube広告では複数の表示形式がありますが、よく見るのは動画の最中に表示される広告でしょう。
商品・サービスと関係ある動画上に広告できたら、効果が高そうですね!
LINE広告
誰もが利用するLINEもバナー広告を扱っています。
LINEでの登録情報などを基に、詳細なターゲット設定が可能です。
LINEはインフラ化しており老若男女が利用しています。
利用者の特徴に偏りがないことも特徴です。
純広告
純広告は基本的に大手メディアページの広告枠の広告を指します。
ここでいう大手メディアページとは、アクセス数が多いページのことです。
画像をクリックすると設定したWebページへ移動する仕組みは、他のバナー広告と変わりません。
ただし多くのメディアページには特色があります。
例えばペット関係やベビー用品関係など、その広告に合ったメディアを選ぶことで効果も変わることが純広告の特徴です。
バナー広告のメリット
バナー広告にはいくつかのメリットがあります。
あなたの広告の目的に合えば、高い効果を出すでしょう。
実際にバナー広告を利用する私が思う、バナー広告のメリットを一つずつ解説します。
画像による視覚的な広告効果
画像による視覚的な広告効果が、個人的には最大のメリットです。
商品の質感やサービス内容など、テキストの文章では伝えきれないことはたくさんあります。
広告において情報量の多さは非常に大切です。
デザインや色覚の知識は必要なので、自学かデザイナーに依頼すると良いでしょう。
認知向上に適している
バナー広告は認知向上に適しています。
「すぐに購入させる」というよりは「記憶に刷り込む」や「ふとしたときに思い出させる」広告です。
適している理由は、リスティング広告と比べて、表示単価やクリック単価が安いことがあります。
比較的安価で多くの人へリーチが可能です。
潜在的な顧客へのリーチ
Web広告の成長により潜在的な意図を読み取って広告することが可能となりました。
過去の検索語句や訪問サイトなど膨大な情報をもとに、潜在的に興味がある人をターゲットにできます。
「なんで気になっている商品が広告に出てくるんだ?」と不思議に思ったことがあると思います。
あなたもWeb広告媒体のAIに分析されているのです。
バナー広告のデメリットと対処方法
様々なメリットがある中、デメリットもあります。
特に初心者がつまずくようなデメリットが多い印象です。
ただしデメリットの中には、対処できるものもあります。
きちんと対応すれば回避できるので、ご安心ください。
それではデメリットと対処方法を確認していきましょう。
コンバージョン率が低い
まず考えるべきデメリットは「コンバージョン率が低い」です。
事前情報としてコンバージョンとは、Web広告における目標を指します。
例えば、設定したWebページからの問い合わせや商品購入、資料請求などがコンバージョンとして多いですね。
WEB広告初心者にも分かるコンバージョンとは?
「コンバージョン率が低い」の大きな原因として、広告表示のタイミングの違いがあります。
検索時に表示されるリスティング広告と比べ、バナー広告は意図せず、ふとした時に画像が表示されます。
それに伴い、どうしてもリスティング広告よりもバナー広告のコンバージョン率は低くなる傾向にあります。
ただしバナー広告で商品を知って、その後に検索してリスティング広告から購入する、など複雑な経路を辿ることも多いです。
一概にコンバージョン率だけでバナー広告の良し悪しを決めないほうが良いでしょう。
画像が必要
2つ目のデメリットは「画像が必要」です。
当然のことですが、画像を用意することは初心者にとっては手間になります。
自分での作成が難しい場合は、誰かに依頼するしかありません。
どうしても費用や手間がかかります。
対処方法としては、クラウドソーシングサービスの利用です。
最近ではクラウドワークスやココナラなどが一般的となりました。
ワーカーの中には非常に上質なデザイナーかつ、価格も安価の場合もあります。
ぜひ利用してみてください。
おすすめのクラウドソーシングサービス
クラウドワークス
ココナラ
デザイン能力が必要
最後のデメリットは「デザイン能力が必要」です。
ご自身の商品・サービスの魅力を、限られたサイズの一枚の画像で伝える必要があります。
ここで、広告運用者の意見をお伝えします。
バナー広告を運用して感じることは、様々な要素の中でも特に「広告の画像(クリエイティブ)がとても大切なことです。
バナー広告の改善において広告画像の改善は必要不可欠であり、どんどん変更して試行錯誤することをおすすめします。
そこで必要になるのは、画像を変更する予算の準備です。
安ければ数千円くらいで画像一枚を作成できますが、通常の運用では数種類のサイズを取り扱います。
ある程度、変更するための予算を見込んでおきましょう。
バナー広告の課金形態と費用相場
ではバナー広告の気になる費用関係を説明します。
課金形態と費用相場がわかれば、イメージしやすいと思います。
では課金形態と費用相場を見ていきましょう。
インプレッション課金方式
インプレッション課金方式とは、広告の表示回数により課金される方式です。
インプレッションとは表示回数を意味します。
通常1,000回表示ごとに課金されます。
したがって自動で1,000回表示されるため、広く配信したい場合に適していますね。
費用相場としては、数百円~700円/1,000回表示となっています。
クリック課金方式
クリック課金方式とは、その名の通り、広告のクリック回数により課金される方式です。
インプレッション課金方式と違い、クリック1回ごとに課金されます。
特徴として、費用のムダが少ないです。
クリックされない限り課金されないため、興味がない人へ表示されても課金されません。
ただし、誤ってクリックされた場合は課金されてしまうため、注意が必要です。
費用相場としては、数十円~100円/クリックとなっています。
期間保証式
期間保証式とは、一定の期間内での広告表示が保証される方式です。
具体的には一週間や一ヶ月などとなり、一般的には純広告型で採用される方式となります。
一定期間の配信が保証されるため、良いと感じるかもしれませんが、表示回数やクリック数までは保証されません。
ほとんどクリックされなかった場合は、あまり良くないかもしれませんね。
費用相場としては、50万円~100万円/月となっています。
掲載するメディアにより費用が大きく変わることが多いです。
成果報酬方式
成果報酬方式は、広告がクリックされてコンバージョンに至った場合に課金される方式です。
基本的に1回のコンバージョンごとに課金されます。
こちらも一見すると「無駄が出ない」と感じるかもしれません。
ただしデメリットとして単価が高いことがあるため、少額での配信が難しく、結果的にはインプレッション課金方式やクリック課金方式の方が安い場合もあります。
費用相場としては、数百円~数万円/コンバージョンとなっています。
コンバージョンは多種多様であるため、達成の難易度により費用が変動します。
バナー広告画像の作成方法
最初は自分で画像作成してみたい方に向けて、無料でのバナー広告の作成方法をご紹介します。
これから紹介する方法であれば無料で作成可能です。
ただし注意してほしいのは、あくまで初心者向けの方法だということです。
プロは分析やデザイン、使用するアプリケーションなどの質が違うことを知っておいてください。
伝えたいことを決める
あなたの商品・サービスにおいて、広告として伝えたいことを決めます。
いわゆる「ウリ」を、文章でキャッチコピーとして考えます。
価格の安さ・質の高さ・色のバリエーションなど、これだというウリを考えてみましょう。
他社の分析も必要だと思うので、こちらの分析手法を参考にしてみてください。
【誰でも簡単】初心者向けマーケティング分析手法3選
ターゲットをイメージする
次に広告するターゲットをイメージしてください。
漠然と「どんな人が広告を見たら良いかな」と考えてみると良いです。
そしてフリー素材から、イメージした人物像を表す素材を探します。
実際に私も使用するフリー素材サイトをご紹介します。
photoAC
ソコスト
ちょうどいいイラスト
広告画像のテクニックの一つですが、ターゲットの人物像を広告に入れると反応が良いです。
後の画像作成で使用するので、マッチする素材をダウンロードしておきましょう。
当然ですが何か使いたい画像や写真があれば、フリー素材でなくても問題ありません。
画像サイズを確認する
広告媒体によって、使用する画像サイズが決められています。
利用を考えている広告媒体の画像サイズを確認しましょう。
特に有名な「Google 広告」と「Yahoo!広告」の公式サイトはこちらです。
Google 広告 イメージ広告の画像サイズ
Yahoo!広告 ディスプレイ広告で使用できる画像サイズ
手書きで下書きする
用意した「キャッチコピー」と「写真・イラスト」を用いて、手書きで下書きしていきます。
ラフ画のイメージで大丈夫です。
デザインは十人十色なため、特にアドバイスはありませんが、アイデアが浮かばないときは商品・サービスでどんな悩みを解決できるかを考えてみても良いでしょう。
「Canva」で作成する
無料で画像作成するなら「Canva」がおすすめです。
Canvaは無料で使えるオンラインのデザインツールです。
Google アカウントでログインできたり、膨大なテンプレートが用意されていたりと初心者に優しいツールです。
無料利用が可能ですが、有料プランもあります。誤って有料プランに加入しないように注意してください。
テンプレートに「画像バナー」がありますよ!
画像作成と聞くと難しく聞こえますが、操作も簡単なのでぜひチャレンジしてみてください!
参考記事:【2024年Web広告の完全ガイド】種類や運用方法・広告デザインの作り方も紹介
バナー広告を成功させるコツ
プロの私も実践する、バナー広告を成功させるコツもぶっちゃけます。
初めてバナー広告を運用する人は参考にしてみてください。
ターゲット(ペルソナ)を具体的にイメージする
先程も説明しましたが、ターゲット設定は大切です。
加えて、より具体的にイメージすると良いでしょう。
マーケティングにおいてターゲットのことを、ペルソナともいいます。
「30代前半のサラリーマン」
↓
「32歳のアウトドア好きの課長クラスの独身男性サラリーマン」
例えば、少し高額なアウトドア商品のターゲットを考える場合、上記の後者の方がマッチしそうですよね!
収入も高く、独身なので趣味のアウトドアに時間を多く取れるといった感じで、より具体的にイメージできます。
具体的なターゲット(ペルソナ)を考えることは、このあとの画像作成やターゲット設定にも大いに役立ちます。
積極的にバナー画像を更新する
バナー広告は、バナー画像が本当に重要です。
積極的に改善を図り、新しいパターンを試しましょう。
Web広告では、2つのパターンをほぼ同じ条件で同時に配信することでテストを行うのが、基本的な作戦です。
A/Bテストといって、結果が良い方を残していく方法です。
A/Bテストによりバナー画像をどんどん改善していきましょう。
ターゲットを絞っていく
Web広告の運用で大切な考え方が「ターゲットを絞る」です。
少し言い換えると「無駄を削る」です。
例えば、A市の人よりB市の人の方が購入率が高い場合です。
対処方法は多々ありますが、A市への配信を停止するのも良いでしょう。
するとB市への配信量が増えて、単純計算では成果が良くなります。
プロでも無駄を放置しがちですが、良い改善方法です。
成果に行き詰まったら、ターゲットを絞って無駄を削ることを意識してみてください。
広告代理店を利用してみる
やはりプロは違います。
広告代理店は、クライアントの広告運用を代理することで利益を生むことが仕事なので、プロに運用代行を依頼してみましょう。
もしくは問い合わせて相談するだけでも良いと思います。
プロの意見を聞くと意外なヒントがあるかもしれません。
弊社でも無料オンライン相談を承っています。
小さな疑問や相談でも大歓迎です。
無料オンライン相談
まとめ
バナー広告の概要を中心に、様々なことをご紹介しました。
多種多様なWebページにあなたの広告が掲載されるため、初心者に優しい広告媒体だと思います。
単価も安いため少額スタートも可能です。
少しでも興味がある方はぜひチャレンジしてください。
また必要であれば広告代理店の弊社がチカラになります。
お気軽にお問い合わせください。
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